介護事業の税務の基礎

弁護士・税理士 岩本尚光|介護・障害福祉事業者の法務と税務を一つの窓口で

介護事業の税務の基礎

介護事業の税務は、消費税の非課税と課税の区分、処遇改善加算の経理、法人形態による違いなど、ほかの業種と異なる点があります。税理士として、経営者が最初に押さえておきたい基礎と、月次で見る数字、決算までの年間の流れを整理しました。数値は目安で、事案によって変わります。

事業者の初回相談60分無料(2回目以降は有料) 非課税と課税の区分 処遇改善加算の経理 法務も同じ窓口で

Worriesこんな疑問に答えます

消費税はどう考えればよいのか

介護保険法に基づくサービスは非課税、保険外サービスや物販は課税になることがあります。区分して記帳することが基本です。

加算の経理が分からない

処遇改善加算は収入に計上し、賃金改善に充てた分を費用に計上します。実績報告に備えて月ごとに追える帳簿にします。

法人の種類で税金は違うのか

株式会社・合同会社は通常の法人税、社会福祉法人は収益事業に当たるかで変わります。NPO や個人事業もそれぞれ扱いが異なります。

決算に向けて何をいつするのか

法人は決算月の2か月後、個人は3月15日(消費税は3月31日)が申告の期限です。月次の整理が決算を楽にします。

Basics消費税と処遇改善加算の考え方

非課税売上と課税売上の区分

介護保険法に基づく居宅サービス・施設サービス等は非課税です(消費税法6条・別表第二)。利用者の選定による特別な居室・食事、日常生活費、保険外サービス、物販は課税になることがあり、請求書と帳簿で区分します。

仕入税額控除の論点

非課税売上の割合が大きいため、仕入れにかかった消費税の控除は個別対応方式と一括比例配分方式の選択が論点になります。設備の購入がある年は試算します。目安であり事案で変わります。

処遇改善加算の経理

2024年6月に一本化された介護職員等処遇改善加算は、賃金改善の要件と実績報告が求められます。受入額と配分額を月ごとに追えるようにしておきます。

法人形態による違い

株式会社・合同会社は法人税、法人住民税、事業所税、償却資産税を通常どおり検討します。社会福祉法人は収益事業に当たるかで法人税の扱いが変わり、断定せずに個別に確認します。

Rules月次で見る数字と年間スケジュール

月次で見る数字

利用者数と稼働率、加算の算定状況、人件費率、未収金の残高、現預金の残高を毎月見ます。介護報酬は請求から入金までに時間差があるため、売上と入金を分けて把握します。

年度の前半

決算月の2か月後が法人の申告期限です。決算の確定後に、処遇改善加算の実績報告や運営指導の資料づくりが重なることが多く、担当と期限を一枚の表にしておきます。

年度の後半

翌年度の報酬改定や処遇改善加算の計画の準備、設備投資と資金繰りの検討を行います。介護報酬は3年ごとに改定され、次回は2027年度です。

個人事業の場合

所得税は3月15日、消費税は3月31日が申告の期限です。静岡県内でも、記帳を月ごとに整えている事業者ほど申告前の負担が小さくなっています。

Work弁護士・税理士がすること

  • 売上の非課税・課税の区分と、仕入税額控除の方式の試算
  • 処遇改善加算の受入れと賃金配分の経理、実績報告に備えた帳簿づくり
  • 月次の試算表と資金繰り表の作成、経営者との月次の確認
  • 法人税・消費税・事業所税などの決算と申告
  • 返還金、示談金、未収金の貸倒れなど、法務と税務が重なる場面での一体の対応
  • 開業・事業拡大の資金調達と事業承継の税務

Fee費用

  • 事業者の初回相談は60分無料です(2回目以降は30分5,500円・税込)。
  • 弁護士と税理士を兼ねる一人が、法務と税務を一つの窓口で扱います。

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Caseよくある事例

保険外サービスを始めた通所介護で、消費税の区分が整っていなかった

静岡市内の通所介護事業所が、送迎や宿泊の保険外サービスと物販を始めたあと、売上をすべて非課税として記帳していたとご相談を受けました。請求書と利用契約をもとに課税売上を区分し、帳簿を期首にさかのぼって整理。送迎車両を購入した年だったため、仕入税額控除の方式を試算して選択しました。あわせて処遇改善加算の受入額と配分額を月ごとに追える形に帳簿を変え、実績報告の準備を決算と同時に進められるようにしました。
※よくあるご相談をもとに構成したもので、特定の実際の事件ではありません。

FAQよくある質問

介護サービスの売上には消費税がかからないのですか
介護保険法に基づく居宅サービス・施設サービス等は消費税が非課税です(消費税法6条・別表第二)。ただ、利用者の選定による特別な居室や食事、日常生活費、保険外サービス、物販は課税になることがあります。売上を最初から区分して記帳することが出発点です。
非課税が多いと、消費税で損をすることがありますか
仕入れにかかった消費税は、課税売上に対応する分だけ控除するのが原則です。非課税売上の割合が大きい介護事業では、個別対応方式と一括比例配分方式のどちらを選ぶかで納税額が変わることがあり、設備投資のある年は特に検討が要ります。事案で変わるため、目安として考えてください。
処遇改善加算はどう経理しますか
受け入れた加算は介護報酬の一部として収入に計上し、賃金改善に充てた分は給与や賞与として費用に計上します。2024年6月に一本化された加算では、賃金改善の要件と実績報告が求められるため、加算の受入額と配分額を月ごとに追える形で帳簿を作っておきます。
社会福祉法人や NPO でも法人税はかかりますか
社会福祉法人の法人税は、収益事業に当たるかどうかで変わります。介護保険事業の扱いは法人の形態や事業の内容によって異なり、一概には言えません。法人住民税の均等割や事業所税、償却資産税も法人の種類と規模で扱いが変わるため、個別に確認します。
月次で何を見ればよいですか
利用者数と稼働率、加算の算定状況、人件費の割合、未収金の残高、資金繰りが基本です。請求から入金までに時間差があるため、売上と入金を分けて見ます。月次の数字が整っていると、決算の見通しも早く立ちます。
決算と申告の期限はいつですか
法人は決算月の2か月後が申告・納付の期限で、個人事業は所得税が3月15日、消費税が3月31日です。処遇改善加算の実績報告や運営指導の資料も決算期と重なることが多いため、年間のスケジュールを一枚にしておくと動きやすくなります。事業者の初回相談は60分無料です(2回目以降は30分5,500円・税込)。

決算の前に、売上の区分と加算の経理を一緒に見直しませんか

直近の試算表、請求の明細、処遇改善加算の計画書をお手元に。税務と法務の両面から、いま整えておくことをお伝えします。事業者の初回相談は60分無料です(2回目以降は30分5,500円・税込)。

事業者の初回相談は60分無料(2回目以降は30分5,500円・税込)。顧問契約を前提にしない相談でも構いません。事務所:静岡市葵区伝馬町9-7 塚本ビル5階A(JR静岡駅から徒歩約5分)。ご相談は予約制で、来所・オンライン(Zoom)・電話のどれでも。夜間・土日の予約もできます。

このサイトの内容は、2026年11月時点の一般的な情報です。結果は個々の事情によって異なり、特定の結果をお約束するものではありません。法令や運用は変わることがあります。
弁護士・税理士 岩本尚光(弁護士法人HOPE法律事務所/静岡県弁護士会/税理士登録)|事務所:〒420-0858 静岡県静岡市葵区伝馬町9-7 塚本ビル5階A(JR静岡駅から徒歩約5分)|対応:静岡県内の介護・障害福祉事業者を中心に、オンラインで全国