利用契約・重要事項説明の基礎

弁護士・税理士 岩本尚光|介護・障害福祉事業者の法務と税務を一つの窓口で

利用契約・重要事項説明の基礎

利用契約書と重要事項説明書は、利用者と事業者の約束を文書にしたものであり、運営指導でも損害賠償や未収金の場面でも、最初に読み返される文書です。説明と同意の義務、電磁的方法、連帯保証人の極度額、利用料の改定、解約、個人情報と写真の取り扱いまで、弁護士の立場から基礎を整理しました。

事業者の初回相談60分無料(2回目以降は有料) 契約書と重要事項説明書の役割 極度額と身元引受人の違い 税務も同じ窓口で

Worriesこんな疑問に答えます

ひな形をそのまま使っているが大丈夫か

ひな形の作成時期によっては、民法改正や報酬改定が反映されていないことがあります。極度額の欄と電磁的方法の記載から確認します。

説明したことをどう残すのか

重要事項説明書への署名または記名押印と日付、説明者の記録が基本です。電磁的方法の場合は承諾と交付の記録を残します。

保証人をお願いできない利用者が増えている

身元引受人と連帯保証人の役割を分け、どちらも立てられない場合の対応を決めておきます。保証人がいないことだけを理由に契約を断らない運用が求められています。

解約をめぐってもめないか

利用者からの解約と事業者からの解約の条件、予告期間、未払いの利用料の扱いを条項にしておくと、話し合いの土台になります。

Basics二つの文書の役割と義務

重要事項説明書

運営基準で、サービス開始前に重要事項を説明し、同意を得ることが義務づけられています。事業所の概要、職員体制、サービス内容、利用料、苦情窓口、事故発生時の対応、虐待防止の取組みなどを記載します。

利用契約書

利用者と事業者の権利義務を定めます。サービスの内容、利用料の支払い、契約期間と更新、解約、損害賠償、秘密保持などを条項にします。民法415条・709条の責任が問われる場面で、契約書の記載が前提になります。

電磁的方法による交付

2024年度の改定で、重要事項等の書面交付に電磁的方法が広く認められました。利用者・ご家族の承諾を得て、承諾の記録と交付の記録を残します。

連帯保証人と身元引受人

個人の連帯保証人には極度額の定めが必要で(2020年4月の民法改正)、ないと保証は無効です。身元引受人は緊急連絡や退所時の引取りなどを担う立場で、役割を分けて記載します。

Rules改定・解約・個人情報の条項

利用料の改定

介護報酬は3年ごとに改定されます。報酬改定に伴って利用料が変わること、変更の際は説明と同意を得ることを条項にし、改定のたびに重要事項説明書を差し替えます。

解約の条項

利用者からの解約の予告期間、事業者からの解約の条件を書きます。運営基準では正当な理由なくサービスの提供を拒めないため、事業者側の解約事由は具体的に、手順とあわせて定めます。

個人情報と写真

ケアマネジャーや医療機関との情報共有、事業所の便りやサイトへの写真掲載は、用途を示して同意を得ます。同意の撤回ができることと、撤回後の扱いも決めておきます。

見直しのタイミング

報酬改定、規程や料金の変更、法改正、運営指導での指摘のたびに見直します。静岡県内の事業所でも、極度額の欄がない保証条項を使い続けていた例は少なくありません。

Work弁護士・税理士がすること

  • 利用契約書・重要事項説明書の点検と、民法改正・報酬改定に合わせた書き直し
  • 連帯保証人の極度額、身元引受人の役割、解約条項の整理
  • 電磁的方法による交付の手順と、承諾・交付の記録様式の作成
  • 個人情報・写真の同意書の作成と、第三者提供の範囲の整理
  • 利用料改定時の説明文書と同意の取り方の助言
  • 利用料の未収金や損害賠償が問題になった場面での、契約書にもとづく対応

Fee費用

  • 事業者の初回相談は60分無料です(2回目以降は30分5,500円・税込)。
  • 弁護士と税理士を兼ねる一人が、法務と税務を一つの窓口で扱います。

料金の一覧を見る ›

Caseよくある事例

開設時のひな形を使い続けていた有料老人ホームの契約書を見直した

静岡市内の有料老人ホームから、運営指導の前に契約書と重要事項説明書を点検してほしいとご相談を受けました。開設時のひな形のままで、連帯保証人の条項に極度額の定めがなく、身元引受人との役割も区別されていませんでした。極度額を定めた保証条項と身元引受人の条項を分けて書き直し、電磁的方法による交付の承諾欄と、写真掲載の同意欄を追加。利用料の改定条項を整えたうえで、入居者とご家族に変更の説明を行い、同意の記録を残しました。
※よくあるご相談をもとに構成したもので、特定の実際の事件ではありません。

FAQよくある質問

契約書と重要事項説明書は、どちらか一つではだめですか
役割が異なります。重要事項説明書は運営基準で説明と同意が義務づけられた文書で、事業所の概要、サービスの内容、利用料、苦情窓口などを記載します。契約書は利用者と事業者の権利義務を定める文書です。一つにまとめる例もありますが、両方の内容が揃っていることが前提です。
書面を紙で渡さず、データで送ってもよいですか
2024年度の改定で、重要事項等の書面交付に電磁的方法が広く認められました。利用者やご家族の承諾を得たうえで、内容を確認できる形で送り、承諾と交付の記録を残します。紙を希望する方には紙で渡します。
連帯保証人の欄に金額を書いていません
2020年4月の民法改正で、個人が連帯保証人になる根保証契約には極度額の定めが必要になり、定めがないと保証は無効になります。改正前からの契約書を使い続けている場合は、様式を見直します。
身元引受人と連帯保証人はどう違いますか
身元引受人は、緊急時の連絡、入院時の手続き、退所時の引取りなどを担う立場で、法律上の定義はありません。連帯保証人は利用料などの支払いを保証する立場です。両方を一人にお願いする場合も、契約書では役割を分けて書きます。
報酬改定で利用料が変わるとき、契約の結び直しは要りますか
重要事項説明書の利用料の部分が変わるため、変更の内容を説明し、同意を得て記録に残します。契約書に、報酬改定に伴う利用料の改定の条項があれば、結び直しではなく変更の同意で進めることが一般的です。
利用者の写真を事業所の便りやサイトに載せてもよいですか
本人と、必要に応じてご家族の同意が要ります。契約時に包括的な同意を取る方法もありますが、用途を具体的に示し、いつでも撤回できることを伝えておきます。個人情報の第三者提供についても、同意の範囲を文書で確認しておきます。

いま使っている契約書を、そのままお持ちください

利用契約書、重要事項説明書、同意書の様式をお手元に。見直しが要る箇所を、その場で一緒に確認します。事業者の初回相談は60分無料です(2回目以降は30分5,500円・税込)。

事業者の初回相談は60分無料(2回目以降は30分5,500円・税込)。顧問契約を前提にしない相談でも構いません。事務所:静岡市葵区伝馬町9-7 塚本ビル5階A(JR静岡駅から徒歩約5分)。ご相談は予約制で、来所・オンライン(Zoom)・電話のどれでも。夜間・土日の予約もできます。

このサイトの内容は、2026年11月時点の一般的な情報です。結果は個々の事情によって異なり、特定の結果をお約束するものではありません。法令や運用は変わることがあります。
弁護士・税理士 岩本尚光(弁護士法人HOPE法律事務所/静岡県弁護士会/税理士登録)|事務所:〒420-0858 静岡県静岡市葵区伝馬町9-7 塚本ビル5階A(JR静岡駅から徒歩約5分)|対応:静岡県内の介護・障害福祉事業者を中心に、オンラインで全国