弁護士・税理士 岩本尚光|介護・障害福祉事業者の法務と税務を一つの窓口で
障害福祉サービスの制度の基礎
障害福祉サービスは障害者総合支援法、放課後等デイサービスなどの障害児通所支援は児童福祉法に基づいています。介護保険と似ている部分と、根拠法・指定権者・報酬・利用者負担で異なる部分を分けて知っておくと、指定の申請から運営指導までの見通しが立ちます。弁護士・税理士の立場から、制度の全体像を整理しました。
Worriesこんな疑問に答えます
介護保険と何が違うのか
根拠法、指定権者、報酬の体系、利用者負担の仕組みが異なります。一方で、人員・設備・運営基準、記録、加算の要件、虐待防止、BCPという確認の枠組みは共通する部分が多いです。
指定はどこに申請するのか
都道府県・政令市・中核市が指定権者です。障害児通所支援は児童福祉法に基づく指定で、2023年4月からこども家庭庁の所管です。
基準はどこに書いてあるのか
厚生労働省令をもとに、指定権者の条例で定められています。条例に独自の定めがあることがあるため、所在地の条例を確認します。
報酬と利用者負担はどう決まるのか
報酬は3年ごとに改定され、直近は2024年度です。利用者負担は原則1割で、負担上限月額があります。
Table介護保険と障害福祉サービスの違い
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠法 | 介護保険:介護保険法。障害福祉:障害者総合支援法。障害児通所支援(放課後等デイサービス・児童発達支援):児童福祉法 |
| 指定権者 | 介護保険:都道府県・市町村(サービスにより異なる)。障害福祉:都道府県・政令市・中核市 |
| 指定の更新 | どちらも6年ごと |
| 基準 | どちらも厚生労働省令をもとに、県・市の条例で定める。サービスごとに人員・設備・運営の要件が異なる |
| 報酬の改定 | 介護保険:3年ごと(直近2024年度)。障害福祉:3年ごと(直近2024年度) |
| 利用者負担 | 介護保険:所得に応じた割合。障害福祉:原則1割、世帯の所得に応じた負担上限月額 |
| 虐待防止の法律 | 介護保険:高齢者虐待防止法。障害福祉:障害者虐待防止法(従事者等による虐待の通報義務) |
| 所管 | 介護保険:厚生労働省。障害福祉:厚生労働省。障害児通所支援:こども家庭庁(2023年4月から) |
制度の大枠を比べたもので、サービスの種別によって細かな取扱いは異なります。

Basics運営で押さえたいこと
指定と更新
指定は6年ごとに更新が要ります。更新の際に人員・設備・運営の基準が確認されるため、勤務表と資格証、運営規程を日頃から整えておきます。
基準と条例
基準は省令と条例の両方を見ます。運営指導では、条例の定めに沿った運営規程・重要事項説明書になっているか、記録が基準どおりに残っているかが確認されます。
報酬改定と加算
改定のたびに加算の要件が変わります。処遇改善加算は賃金改善の要件と実績報告があり、算定要件の記録が確認の対象です。不正請求と認定されると、返還に加えて返還額の100分の40の加算金が課されることがあります。
利用者負担と契約
利用者負担は原則1割で負担上限月額があります。負担の額、上限を超える分を請求しないこと、実費の範囲を重要事項説明書に書き、契約の前に説明して同意を得ます。
Work弁護士・税理士がすること
- 指定の申請・更新に向けた基準の確認と、運営規程・重要事項説明書・利用契約書の点検
- 所在地の指定権者の条例と省令の違いの整理
- 報酬改定に合わせた加算の要件と記録様式の見直し
- 運営指導の準備・立会い・改善報告、自主返還の計算
- 消費税の非課税・課税の区分と、処遇改善加算の経理、決算・申告
- 法律顧問・税務顧問としての継続的な相談
Caseよくある事例
介護保険の事業者が、生活介護の指定を取る前に制度の違いを確認した
静岡市内で通所介護を運営する会社が、生活介護の事業所を新たに開く前に、介護保険との違いを整理したいとご相談に来られました。根拠法と指定権者、基準、報酬と利用者負担の仕組みを表にして確認し、既存の運営規程や重要事項説明書をそのまま流用できる部分と、障害者総合支援法と条例に合わせて書き直す部分を分けました。あわせて、虐待防止委員会と身体拘束の指針を障害福祉の基準に沿って整え、非課税売上の区分と処遇改善加算の経理の方針も決めました。
※よくあるご相談をもとに構成したもので、特定の実際の事件ではありません。
FAQよくある質問
介護保険の事業所を運営しています。障害福祉の指定を取るときの違いは何ですか
放課後等デイサービスの所管はどこですか
報酬改定はいつありますか
利用者負担はどのように決まりますか
条例と省令のどちらを見ればよいですか
制度の確認を弁護士に頼む意味はありますか
指定の申請や運営の見直しの前に、制度の全体像を一緒に確認します
指定の申請書類、運営規程、重要事項説明書、直近の報酬の明細をお手元に。介護保険との違いを踏まえて、何を整えるかを整理します。事業者の初回相談は60分無料です(2回目以降は30分5,500円・税込)。
事業者の初回相談は60分無料(2回目以降は30分5,500円・税込)。顧問契約を前提にしない相談でも構いません。事務所:静岡市葵区伝馬町9-7 塚本ビル5階A(JR静岡駅から徒歩約5分)。ご相談は予約制で、来所・オンライン(Zoom)・電話のどれでも。夜間・土日の予約もできます。
弁護士・税理士 岩本尚光(弁護士法人HOPE法律事務所/静岡県弁護士会/税理士登録)|事務所:〒420-0858 静岡県静岡市葵区伝馬町9-7 塚本ビル5階A(JR静岡駅から徒歩約5分)|対応:静岡県内の介護・障害福祉事業者を中心に、オンラインで全国